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銘酒「桂月」名前の由来

月の名所として名高い桂浜の月

桂浜は古来より月の名所として知られ、「よさこい節」にも唄われている。
土佐湾を望む龍頭岬と龍王岬の間に弓状に広がる海岸で、松の緑と、五色の小砂利、紺碧の海が見事に調和した高知県を代表する景勝地である。東端の岬には坂本龍馬の銅像が太平洋の荒波に向かって立ち、毎年中秋の名月には高知が生んだ文人大町桂月を偲び、名月酒供養が催されている。

「見よや見よ みな月のみの 桂浜 
 海のおもより いづる月かげ」
   大町桂月

大町桂月による銘酒「桂月」推賞の歌

桂月歌

山人有桂月、 魚郎有桂月、
魚郎問山人、 何以称桂月、
答曰我誕生、 正是有八月、
山人問魚郎、 何以称桂月、
答曰故郷景、 最推桂浜月、
相対酌美酒、 美酒称桂月、
芳芬爽人氣、 恰如梅花月、
清冽快人心、 恰如中秋月、
山人語魚郎、 君文如桂月、
魚郎語山人、 君画如桂月、
一杯又一杯、 陶然酔桂月、
酔来一樽空、 笑見天外月
       甲子之年
角谷君新売酒、其酒称桂月、
請松林桂月山人画、
又請余新同作、 桂月歌
        魚郎桂月

<註>
山人・・・松林桂月
魚郎・・・大町桂月
甲子之年・・・西暦1924年(大正13年)


松林桂月による銘酒「桂月」のラベル

銘酒「桂月」のレッテル

昭和26年、松林桂月画伯に描いていただいたそうです。

松林桂月 ~南画界の重鎮~
1876年(明治9年)、山口県萩市に生まれる。本名は篤。南画の表現に新たな世界を開拓し、南画界の重鎮と言われる。文化勲章受章。日本美術協会理事、日中文化協会理事、日展顧問、日本南画院会長などを歴任。1963年(昭和38年)没。没後、従三位勲二等旭日重光章を受章。代表作は、春宵花影図(1939)など。2013年、山口県立美術館にて没後50年「松林桂月展」が開催される。

大町桂月 ~酒と旅を愛した文人~
1869年(明治2年)、高知市北門筋に生まれる。本名は芳衛。雅号の桂浜月下漁郎は、月の名所桂浜に因む。東京帝国大学国文科卒業後、「文芸倶楽部」「太陽」「中學世界」等に随筆を書き美文家として知られる。和漢混在の独特な美文の紀行文で知られ、終生酒と旅を愛し、酒仙鉄脚の旅人と称される。北海道の層雲峡や羽衣の滝の名付け親でもあり、その功績を称えて、大雪山系には桂月岳という名の山まである。青森県の十和田湖と奥入瀬を殊に愛し、晩年は同地の蔦温泉に居する。1925年(大正14年)6月10日没。